記事のテスト_中島さんの記事_ver2.0
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[中島京子さん]父の認知症を早期発見
『父と紡いだ最後の時間 ~作家・中島京子、認知症の父との10年~』
「早期発見で、父と変化を受けとめ、思い出を作る時間が持てました」
作家・中島京子さんが語る、認知症の父(享年86歳)と家族の10年間。早期発見がくれたかけがえのない時間と、介護の中の温かな瞬間。
父の異変、そして家族の支えのはじまり
2002年頃、父の不安と認知症のサインに気づく。2004年に初期診断。中島さんは実家を頻繁に訪れ、母を支え、家族の新たな日常がスタートしました。
「あんたは誰の娘?」戸惑いと、それでも深まる絆
早期治療で比較的穏やかな日々を送り、フランス旅行では父の笑顔も見られました。運転中に「あんたは誰の娘だったっけ」と真顔で問われ戸惑うこともありましたが、それらも含めて父との大切な記憶に。「早く気づき、治療を始められたこと」が、かけがえのない思い出作りに繋がったと語ります。
「先生」と呼ばれて嬉しそうに…敬意あるケアと穏やかな最期
デイサービスでは「先生」と呼ばれ機嫌良く通った父。その人らしさを尊重するケアの大切さを実感。病状は進行し家族で支える日々が続きましたが、最期は姉と共に父の作品を朗読し、穏やかに見送りました。
介護は悲しみだけじゃない、心和む瞬間も
中島さんは父との時間を小説に。認知症は暗いことばかりではないと語ります。セーヌ川を「荒川だ」と言った父の言葉に和んだり、相づちを打ってくれる父に「お父さんだ」と感じたり。「介護には、思わずクスッと笑ってしまうような瞬間もある」と伝えています。
📌この記事から見えるもの
認知症の早期発見・治療がもたらす「思い出を作る時間」の大切さ。
本人の尊厳を守るケア(敬称で呼ぶなど)が与える良い影響。
介護生活の中にも存在するユーモアや心が和む温かい瞬間。
家族の小さな変化に気づき、専門機関に相談することの意義。
💡読者が考えさせられるポイント
認知症と診断されても、その人らしさを尊重し続ける関わり方とは。
介護は大変さだけでなく、新たな気づきや絆も育む時間になり得ること。
「親はもう年だからと諦めず、できることはやる」という前向きな姿勢。
自分や家族の最期について、どのように考え、話し合っていくか。
「父と一緒に過ごした時間に、顔がほころんでしまうことは何度もありました」—介護の日々の中にある、忘れられない温かな記憶の物語です。
〜ヨミドクター原文〜
https://www.yomiuri.co.jp/yomidr/article/20170119-OYTET50011/?catname=column_care-note